大判例

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東京高等裁判所 昭和29年(う)1805号 判決

被告人 水野勇吉 外一名

〔抄 録〕

被告人両名に対する控訴趣意各第一点について。

所論の如く没収は附加刑であるから数名の被告人に対し没収の言渡をなすときは、判決主文においてその何人に対しいかなるものを没収するかを明確にすることは正確を期する所以ではあるが、必ずしも特に判決主文において何人に対し没収を科するかを明示する必要はなく、その主文と理由とを対比して、何人に対し言渡されたか明らかであれば足りるものと解する。しかして原判決はその主文第二項において、押収にかかる(一)寺銭、場銭、花札、盆布、寺袋、寺箱、碁石、(二)覚せい剤注射液二立方糎アンプル入四十本はこれを没収すると記載していることは所論のとおりであるが、これをその判決理由と対比すれば、(一)の物品は被告人水野に、(二)の物品は被告人川上に対し言い渡されたものであることは明瞭であるから、原判決には所論の如き理由にくいちがいがあるということはできない。各論旨はいずれも理由がない。

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